犬・猫の冬の寒さ対策。暖房・こたつの注意点と、低温やけど・火災を防ぐポイント

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この記事のポイント

  • 「毛があるから寒さに強い」は誤解です。米国獣医師会(AVMA)は、犬や猫も人と同じように低体温症や凍傷になるとしています。
  • 寒さへの強さは、被毛、体脂肪、活動量、健康状態で変わります。子犬・子猫、高齢、持病のある子は特に注意します。
  • 暖かい場所と涼しい場所の両方を用意し、自分で選べるようにします。
  • こたつやホットカーペットは、低温やけどと脱水に注意します。
  • ペットが関わる製品事故は10年で61件あり、約9割が火災でした(NITE)。留守番の前に暖房とコンロを確認しましょう。

気温が下がると、犬や猫の暮らしにも注意したいことが増えます。ここでは、米国獣医師会(AVMA)の寒冷時の安全ガイドと、製品評価技術基盤機構(NITE)の事故情報を中心に、冬に気をつけたいことをまとめました。体調に不安があるときは、かかりつけの動物病院に相談してください。

寒さに弱い子を知っておく

AVMAによると、寒さへの強さは被毛、体脂肪、活動量、健康状態で変わります。次のような子は、特に寒さの影響を受けやすくなります。

  • 短毛の子、足の短い子:体を守る毛が少なかったり、お腹が地面や雪に近かったりするため、早く冷えます。
  • 子犬・子猫、高齢の子
  • 持病のある子:糖尿病、心臓病、腎臓病、ホルモンの病気などがあると、体温の調節が難しくなることがあります。

寒い時期は関節炎などの症状が悪化することもあります。冬の前に一度、健康診断を受けておくと安心です。

低体温のサインを見逃さない

AVMAは、次の様子が見られたら低体温の可能性があるので、すぐに暖かい室内に入れるよう勧めています。

  • 鼻を鳴らす、震える、不安そうにする
  • 動きが遅くなる、止まる、弱々しい
  • 暖かい場所にもぐり込もうとする

低体温症や凍傷が疑われるときは、すぐに獣医師に相談してください。凍傷は数日たたないとはっきりわからないことがあります。

室内の環境づくり

  • 居場所を選べるようにする:犬や猫は、暖かさの好みに合わせて寝る場所を変えます。暖かい場所だけでなく、離れられる場所も用意します。
  • 水を切らさない:冬は飲む量が減りがちです。暖房のある部屋では、特に飲める場所を複数用意しましょう。
  • 太らせない:「少し太っているほうが寒さに強い」という考えについて、AVMAは健康上のリスクのほうが大きいとしています。

暖房器具ごとの注意点

低温やけどは、体温より少し高い程度の温度でも、長く触れ続けると起こります。毛があると飼い主も本人も気づきにくいため、次の点に注意しましょう。

器具注意点
こたつ中にこもると低温やけどや脱水の心配があります。温度は低めにし、自由に出入りできるようにします。
ホットカーペット低温に設定し、毛布などを間に敷きます。つけっぱなしにしないようにします。
湯たんぽ・電気あんか・ペットヒーターカバーや毛布で包み、離れられる場所を確保します。AVMAも、ペット用の加熱マットはやけどを起こすことがあるとして注意を促しています。
ストーブ・ファンヒーターやけどと転倒に注意します。柵で近づけないようにし、周りに燃えやすい物を置きません。
エアコン部屋全体を暖められ、直接触れないので比較的安全です。乾燥と、暖まった空気がたまる天井付近との温度差に気をつけます。

赤み、脱毛、同じ場所を舐め続けるといった様子があれば、低温やけどの可能性があります。自己判断で薬を塗らず、動物病院を受診してください。

留守番中の火災を防ぐ

NITEによると、2013〜2022年度に通知されたペットによる製品事故は61件で、うち54件が火災に至りました。飼い主の外出中に、ペットがコンロのスイッチを押した事故が多く、電気ストーブを倒して近くの枕に着火した例もあります。NITEは次の対策を勧めています。

  • 出かけるときは、ガスコンロの元栓を閉め、IHコンロは主電源を切る。ロック機能があれば使う
  • 目を離すときや外出時は、ペットをケージに入れる
  • コンロや暖房器具の周りに、燃えやすい物やペットの興味を引く物を置かない
  • 使わない電気製品はプラグを抜き、ペットの行動範囲の外に保管する
  • ペットが好んで排尿する場所の近くに電気製品を置かない

あわせて、停電や大雪に備えて、フード・水・薬を少なくとも5日分用意しておきましょう(災害対策)。

犬の散歩で気をつけること

  • 散歩を短くする:とても寒い日は時間を短くします。
  • 足先を確認する:肉球のひび割れや、指の間に氷が付いていないかを見ます。急に足を引きずるときは氷が原因のこともあります。
  • 帰ったら拭く:融雪剤や不凍液が足やお腹に付くことがあります。舐める前に拭き取ります。不凍液はごく少量でも命に関わります。
  • 服は濡れたら替える:短毛の犬や寒がる犬には服も有効ですが、濡れた服はかえって体を冷やします。
  • 凍った池や川に近づかない:氷が割れると、犬も助けようとした人も命に関わります。

外の猫にも気を配る

暖かいエンジンルームは、外にいる猫には魅力的な場所ですが、エンジンをかけると命に関わります。車に乗る前にボンネットを軽くたたくと、中の猫に知らせることができます。自宅の猫は室内で飼うのが基本です。

出典

よくある質問

犬や猫の暖房は何度からつければいいですか?

何度からという公的な基準はありません。寒さへの強さは、犬種、被毛、年齢、持病で変わります。震える、丸まって動かない、暖かい場所を探し続けるといった様子を目安に調整してください。

犬や猫をこたつに入れても大丈夫ですか?

長く中にこもると、低温やけどや脱水の心配があります。温度は低めにして、自由に出入りできるようにし、水を飲めるようにしてください。寝込んでいるときは、ときどき様子を確認しましょう。

犬の散歩は寒い日も行くべきですか?

体調と寒さへの強さに合わせて調整します。AVMAは、とても寒い日は散歩を短くすることを勧めています。帰宅後は足・脚・お腹を拭いて、融雪剤などを舐めないようにしましょう。