室内飼いの猫にもワクチンは必要?3種混合の考え方

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この記事のポイント

  • WSAVA 2024ガイドラインでは、猫汎白血球減少症(FPV)・猫ヘルペスウイルス(FHV)・猫カリシウイルス(FCV)のワクチンは、すべての猫に勧められる「コアワクチン」です。
  • 子猫は16週齢以降まで2〜4週おきに接種し、6か月ごろに追加接種します。
  • その後、リスクの低い猫(室内飼いでペットホテルを使わないなど)は3年より短い間隔で打たない考え方です。
  • 外に出る猫やペットホテルを使う猫は、ヘルペス・カリシについて毎年の接種も検討します。

「うちの猫は外に出ないから、ワクチンはいらないのでは?」という疑問は多くの飼い主が持つものです。ここでは、世界小動物獣医師会(WSAVA)が2024年に公表したワクチネーションガイドラインをもとに、室内飼いの猫のワクチンの考え方を整理します。接種するかどうか、どの間隔にするかは、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。

「コアワクチン」は室内飼いでも対象

WSAVAは、生活環境や住んでいる地域を考えたうえですべての猫が受けるべきワクチンを「コアワクチン」と定義しています。猫では、次の3つを防ぐワクチンが世界共通のコアワクチンです。日本で「3種混合ワクチン」と呼ばれるものがこれにあたります。

  • 猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス、FPV)
  • 猫ヘルペスウイルス1型(猫ウイルス性鼻気管炎、FHV)
  • 猫カリシウイルス(FCV)

室内飼いかどうかは、「打つかどうか」ではなく、主に「どのくらいの間隔で打つか」に関わります。

子猫の時期

子猫は母猫から受け継いだ抗体がワクチンの効果を妨げるため、2〜4週おきに複数回、最後が16週齢以降になるように接種します。そのうえで、従来の1歳ごろまで待たずに6か月(26週齢)ごろに追加接種することが勧められています。考え方は子犬と同じです(子犬・子猫の混合ワクチンの解説)。

成猫の間隔は生活環境で変わる

生活環境WSAVA 2024の考え方
リスクの低い猫(室内飼いで、ペットホテルなどを使わない)3歳で接種し、その後は3年より短い間隔で打たない
リスクの高い猫(外に出る、ペットホテルを使う など)汎白血球減少症は3年ごと、ヘルペス・カリシは毎年の接種を検討。ペットホテルの1〜2週間前に打つことも

日本では毎年の接種を勧める動物病院も多く、ペットホテルで1年以内の接種証明を求められることもあります。抗体検査で接種の要否を判断する病院もあります。

猫白血病ウイルス(FeLV)のワクチン

WSAVAは、猫白血病ウイルスが多い地域では、1歳未満の猫と、外に出る猫や外に出る猫と一緒に暮らす成猫にとってFeLVワクチンをコアと考えるべきとしています。接種の前には検査で感染していないことを確認します。完全室内飼いで同居の猫も外に出ない場合は、獣医師と相談して決めましょう。

予防カレンダーで「猫」を選ぶと、3種混合ワクチンの予定を「年1回」「3年ごと」のどちらでも作れます。

出典

よくある質問

完全室内飼いでもワクチンは打つべきですか?

WSAVAは、猫汎白血球減少症・猫ヘルペス・猫カリシの3種を、生活環境にかかわらずすべての猫に勧めるコアワクチンとしています。接種の間隔は生活環境に合わせて決めます。

室内飼いの成猫は何年ごとに打てばいいですか?

WSAVA 2024では、リスクの低い猫は子猫期の接種と追加接種のあと、3歳で接種し、その後は3年より短い間隔で打たない考え方を示しています。実際の間隔はかかりつけの獣医師と相談してください。

猫白血病(FeLV)のワクチンも必要ですか?

WSAVAは、猫白血病が多い地域では、1歳未満の猫と、外に出る猫や外に出る猫と暮らす猫にとってコアワクチンと考えるべきとしています。接種前に検査で陰性を確認します。