犬・猫の混合ワクチンは毎年必要?WSAVAの推奨と日本の実情

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この記事のポイント

  • 「毎年必要か」は、ワクチンの種類で答えが変わります。
  • 犬の狂犬病予防注射は、法律で年1回の義務です。混合ワクチンとは別に考えます。
  • 犬のコアワクチン(ジステンパー・アデノウイルス・パルボウイルス)について、WSAVA 2024は「3年より短い間隔で打たない」ことを勧めています。
  • レプトスピラなどノンコアワクチンは免疫が長く続かないものが多く、対象となる犬には毎年の接種が基本です。
  • 猫は生活環境で変わります。実際の間隔は、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。

「ワクチンの案内はがきが毎年届くけれど、本当に毎年必要?」という疑問は、犬や猫と暮らす多くの人が持つものです。ここでは、世界小動物獣医師会(WSAVA)の2024年版ガイドラインをもとに、ワクチンの種類ごとの考え方を整理します。接種するかどうか、どの間隔にするかは、体調や生活環境を知っているかかりつけの獣医師と決めてください。

まず、3種類に分けて考える

種類対象の例間隔の考え方
狂犬病予防注射(犬)狂犬病法律で年1回の義務
コアワクチン(犬)ジステンパー、アデノウイルス、パルボウイルス子犬期のあと、3年より短い間隔で打たない(WSAVA)
ノンコアワクチン(犬)レプトスピラ など感染のリスクがある犬に。多くは毎年
コアワクチン(猫)汎白血球減少症、ヘルペス、カリシリスクの低い猫は3年より短い間隔で打たない。リスクの高い猫はヘルペス・カリシの毎年接種を検討

狂犬病は別枠で、毎年の義務

犬の狂犬病予防注射は、狂犬病予防法で義務づけられています。混合ワクチンの考え方とは関係なく、毎年受ける必要があります。2027年3月からは年度の扱いが変わるので、通年接種の解説もご覧ください。猫に狂犬病予防注射の義務はありません。

犬のコアワクチンを毎年打たなくてよいとされる理由

WSAVAは、適切に反応した犬ではコアワクチンの免疫が何年も続くとしています。そのため、子犬期の接種と追加接種のあとは「3年より短い間隔で打たない」ことを勧めています。必要のない接種を減らすことが狙いです。

これは「打たなくてよい」という意味ではありません。子犬の時期の接種を終えていない犬や、接種歴がわからない成犬には、あらためて接種が勧められます。子犬の時期の回数は混合ワクチンの解説にまとめています。

それでも日本で毎年勧められることが多い理由

  • 混合ワクチンの中身:5種以上の混合には、毎年の接種が基本のノンコアワクチンが含まれる場合があります。
  • 預け先の条件:ペットホテルやトリミング、ドッグランで、1年以内の接種証明を求められることがあります。
  • 製品の説明書と地域の状況:動物病院は、使う製品の説明書や地域の流行状況もふまえて判断します。
  • 健康チェックの機会:年に1回の来院は、体調の変化に気づくきっかけにもなります。ワクチンの間隔をあける場合も、年1回の健康診断は続けましょう。

猫は生活環境で変わる

WSAVAは、リスクの低い猫(室内飼いでペットホテルを使わないなど)は3年より短い間隔で打たない考え方を示しています。外に出る猫やペットホテルを使う猫は、ヘルペスとカリシについて毎年の接種も検討します。詳しくは室内飼いの猫のワクチンをご覧ください。

獣医師に聞いておきたいこと

  1. 今打っているワクチンには、どの病気が含まれていますか?
  2. うちの子の生活(散歩の場所、水辺、ドッグラン、ペットホテル)に必要なのはどれですか?
  3. 間隔をあける場合、抗体検査は使えますか?預け先の証明はどうなりますか?

予防カレンダーでは、混合ワクチンの予定を「年1回」「3年ごと」のどちらでも作れます。

出典

よくある質問

犬の混合ワクチンを毎年打たないと違法ですか?

混合ワクチンに法律上の義務はありません。法律で義務づけられているのは狂犬病の予防注射(年1回)です。ただし、ペットホテルやドッグランなどで1年以内の接種証明を求められることはあります。

毎年打つのは打ちすぎですか?

WSAVAは、コアワクチンの免疫は多くの場合何年も続くとして、不要な接種を減らす考え方を示しています。一方で、製品の説明書や地域の流行状況、預け先の条件によって毎年を勧める動物病院もあります。一概に打ちすぎとは言えないので、理由を獣医師に確認するのが確実です。

抗体検査で代わりになりますか?

WSAVAは、犬のジステンパー・アデノウイルス・パルボウイルスなどについて、抗体検査で追加接種が必要かを判断する方法に触れています。実施の可否や費用は動物病院に確認してください。